• TOP
  • お役立ち情報
  • 展示会やウェビナーの名刺が、フォローされずに残っているときの対処

展示会やウェビナーの名刺が、フォローされずに残っているときの対処

この記事のポイント

展示会やウェビナーの名刺が、フォローされずに残っているときは、担当と期限を決め直し、名刺を連絡の優先度でA〜Dの4段に分け、上の段から連絡します。

展示会が終わって3週間。名刺の束はブースに立った人の机に分かれ、ウェビナーの参加者一覧は配信ツールの中にあります。どちらにもまだ連絡しないうちに、次の出展の準備が始まっています。あなたのチームでも、前回の展示会の名刺を誰が持っているか、すぐには答えられないかもしれません。

出展にもウェビナーにも、費用と準備の時間がかかっています。それでも名刺が残るのは、担当者の手が遅いからとは限りません。誰が、いつまでに、どの順で連絡するかが、会期の前に決まっていないことが多いのです。

ここでのフォローは、名刺の相手に最初の連絡をし、返信と商談の有無まで追うことです。すでに残っている名刺は、今月中に片付けられる量に分ければ動かせます。片付ける手順と、次の会期で名刺を残さないために前もって決めることを、表と文例つきで書きます。

この記事でわかること
  • 展示会やウェビナーの名刺がフォローされずに残る理由
  • 残っている名刺を1つの表に集め、会社ごとにまとめる棚卸しの手順
  • 名刺を4つの段に分けて、連絡する順番と担当を決める基準
  • 段ごとの連絡の期限と、1か月以上たった名刺に送るメールの文例
  • 名刺のフォローが商談につながったかを確かめる数え方
  • 次の展示会で名刺を残さないために、会期の前に決める4つのこと

展示会やウェビナーの名刺が、フォローされずに残るのはなぜ?

展示会やウェビナーの名刺がフォローされずに残るのは、名刺を集めた人と連絡する人が分かれ、連絡の期限と順番も決まっていないからです。情報が何か所にも分かれていることも、名刺の片付けを遅らせます。

名刺を集めた人と、連絡する人が分かれている

ブースには営業・技術・マーケティングの人が交代で立ちます。名刺は受け取った人の手元に分かれ、会期が終わると、それぞれが自分の仕事に戻ります。誰が連絡するのかを決めた人がいないまま、束だけが残ります。

担当を決めるのは、出展を決めた部署です。マーケティングが出展を決めたなら、名刺を集めて段を付けるまでをマーケティングが受け持ち、営業に渡す名刺だけを営業に回します。会期の前にこの分担を決めておかないと、会期の翌週には誰も名刺の束を開きません。

連絡の期限が無い

会期の翌週は、止めていた見積や商談の準備で埋まります。期限の無い名刺の連絡は、期限のある仕事の後ろに回り、気づくと1か月がたっています。

どの名刺にも、連絡する優先度が付いていない

300枚が優先度の無いまま並ぶと、どこから手を付けるかを決めるだけで手が止まります。結局、知っている会社や話しやすかった相手から連絡し、課題を話してくれた会社が後ろに回ることがあります。

名刺の情報が何か所にも分かれている

紙の名刺、名刺アプリ、ウェビナーの参加者一覧、アンケートの回答。置き場所が分かれていると、同じ会社から何人と会ったのかが分かりません。同じ会社に、営業とマーケティングが別々に連絡してしまうこともあります。

ウェビナーの参加者は、展示会の名刺より順番を付けやすい相手です。申込の時点でテーマへの関心を自分で示していて、申込フォームの回答と、当日の参加・欠席の記録も残っています。それでも残るのは、参加者一覧が配信ツールの中にあり、営業の目に触れないことが多いからです。

4つのうち、最初に決めるのは担当です。担当がいないうちに順番や文面を整えても、送る人がいません。

残っている名刺を棚卸しする手順は?

残っている名刺の棚卸しは、名刺を1つの表に集め、会社ごとにまとめ、連絡しない会社に印を付けるところまでです。文面を考えるのは、そのあとです。

  1. 紙の名刺・名刺アプリ・ウェビナーの参加者一覧・アンケートの回答を、1つの表に集める
  2. 同じ会社の人を1つにまとめ、その会社の窓口を1人決める
  3. 連絡しない会社に印を付ける(担当営業のいる既存のお客様、商談中の会社、競合、同業者、学生など)

あなたのチームが名刺アプリやウェビナーの配信ツールを使っていれば、それぞれから一覧を書き出し、同じ表に貼ります。表の列は、次の7つで足ります。すでに CRM(顧客管理の仕組み)や MA(マーケティングの自動化の仕組み)を使っているなら、同じ項目をそちらに作ります。

列書く中身何に使うか
会社名正式な社名(グループ会社は分ける)同じ会社の人をまとめる
部署と役職名刺のとおり商材に合う相手かを見る
接点展示会名・ウェビナー名と日付メールの件名と書き出し
会話のメモブースや質疑で聞いたこと段を決める
展示会後の問い合わせ問い合わせ・資料請求の有無段を決める
段A・B・C・D連絡の順番と期限
連絡の状況未連絡・連絡済み・返信あり・商談の日程が決まったあとで数える

会話のメモが空の名刺が多くても、作業は止めません。メモの無い名刺は、次の段分けで下の段に入るだけです。

数百枚の名刺の相手には、どの順番で連絡する?

名刺は、会話の中身と会社の条件で4つの段に分け、上の段から連絡します。段ごとに、最初の連絡の方法と担当も決めておきます。

段条件最初の連絡担当
A会話で課題か導入の時期が出た。展示会のあとに問い合わせ・資料請求があった個別のメールと電話営業
Bターゲット企業の一覧に入っている会社個別のメール。返信が無ければ電話営業かインサイドセールス
Cターゲット企業の外だが、部署と役職が商材に合う資料や次のウェビナーの案内のメールマーケティング
D上のどれにも当たらない(情報収集だけ・部署が商材に合わない)メールマガジンマーケティング

手元の表で、AとBの合計が、営業が期限内に連絡しきれる数を超えていないかを確かめます。超えていれば、Bの条件を絞ります。ターゲット企業の一覧がまだ無いなら、「ICP(理想の顧客像)の作り方」の手順で、条件を先に決めておくと段分けが速くなります。

ウェビナーの参加者一覧も、同じ4つの段に分けます。申込の回答で「検討中」を選び、当日に参加した人はAの段です。欠席した人は、ターゲット企業の一覧に入る会社ならB、それ以外はCの段に入れ、どちらも録画の案内から始めます。

同じ段の中では、展示会のあとに自社サイトの製品ページを見ている会社から連絡します。ウルテクの導入事例として公開している株式会社リコーの事例記事(2026年10月時点の内容)では、以前は数百社の展示会のリストを、インサイドセールスの担当者が経験でA・B・Cに分け、上位の3割程度にメールを送っていました。いまは展示会の前後のサイト閲覧を加えて順番を決め、そのリストから商談につながった会社も出ています。

ウルテク(URUTEQ)では、名刺の会社の一覧を読み込み、会社ごとのサイトへの来訪を並べて見られます。会期の直後から使う手順は「展示会の名刺を最大限に生かす方法」にあります。

順番を決めるのに使ったサイトの閲覧は、メールの本文には書きません。ウルテクでも、営業のメールに相手の閲覧のことは書かない決まりにしています。

名刺の相手への連絡期限と、期限を過ぎた名刺の扱いは?

名刺の相手に連絡する期限は段ごとに決めて会期の翌営業日から数え、期限を過ぎた名刺を移す段も同じ表に書きます。移す段が決まっていないと、期限を過ぎた名刺は元の山に戻ります。

段期限の例期限を過ぎたら
A2営業日以内その日のうちに上長へ知らせ、担当を替える
B1週間以内Cに移し、マーケティングがメールで連絡を続ける
C2週間以内に1通目月1回の案内のメールに移す
D次のメールマガジンそのまま配信を続ける

期限の日数は例です。営業の人数と名刺の枚数で決め直してください。日数より先に決めるのは、期限を過ぎた名刺を移す段です。

1か月以上たった名刺も、同じ4つの段に分けます。AやBの名刺でも、いきなり電話せず、展示会のフォローメールから入ります。

ウェビナーを欠席した人には、録画や資料の案内から入れます。参加者と欠席者の分け方は「ウェビナー後のフォロー方法」に、半年以上連絡していない相手への連絡は「休眠リードの掘り起こし」に書いています。

展示会のフォローメールには何を書く?

展示会のフォローメールの1通目には、会った場所、会話の中身、相手が次にできることの3つを書きます。会社の紹介は短くし、相手の話から書き始めます。

Aの段の文例です(社名・製品名は架空です)。

件名:〇〇展でお話しした検査工程の件(サンプル工業 山田)

〇〇展の弊社ブースでは、検査工程の人手についてお話を伺い、ありがとうございました。お話にあった、目視検査と自動検査の比べ方を1枚にまとめた資料をお送りします。来週、15分ほどお電話で補足してもよろしいでしょうか。

1か月以上たった展示会の名刺には、遅れたお詫びを長く書かず、相手の課題に関係する資料を1つ添えます。

件名:〇月の〇〇展でお話しした、検査工程の比較資料をお送りします

〇月の〇〇展では、弊社ブースにお立ち寄りいただき、ありがとうございました。お話にあった検査工程の人手について、目視検査と自動検査の比べ方を1枚にまとめました。ご関心があれば、このメールにご返信ください。

ウェビナーの申込者には、次のように書きます。

件名:〇月のウェビナー「〇〇」で質問の多かった点をまとめました

先日は弊社のウェビナーにお申し込みいただき、ありがとうございました。当日に質問の多かった〇〇について、1枚の資料にまとめましたのでお送りします。貴社の状況に合わせたご説明が必要でしたら、このメールにご返信ください。

どの文例も、相手が次にできることを1つだけ書いています。資料、電話、返信のうち、どれか1つに絞ります。Aの段に電話するときも、最初に伝えるのは展示会名、会話の中身、送った資料の3つです。展示会のあとにサイトを見ていた会社へ電話で連絡する仕組みは「展示会後のテレアポはもう古い?」に書いています。

名刺の相手に案内を送ってよいか

個人情報保護委員会のよくある質問(Q4-16)(2026年10月確認)は、会社の一員として名刺交換をした相手に、自社の案内のメールを送ることを「取得の状況からみて利用目的が明らか」な場合に当たり、利用目的をあらためて知らせなくてもよい、としています。同じ回答は、特定電子メール法などほかの法令も守るよう添えています。

メールには、送り主の名前や配信を止めるための連絡先など、特定電子メール法が求める表示を入れます。配信を止めたいと連絡してきた相手には、それ以降は送りません。表の「連絡の状況」に印を付けておくと、別の担当が誤って送るのを防げます。

営業に名刺を渡すときにそろえる項目は?

営業に名刺を渡すときは、接点の名前と日付・会話のメモ・段と期限・同じ会社で会ったほかの人の4つを表の行にそろえます。接点と会話のメモは棚卸しの表から書き写し、期限は段から決まります。束のまま手渡すと、会話のメモが営業に届きません。

営業からは、結果を選んで返してもらいます。「商談の日程が決まった」「面談をした」「検討は来期以降」「担当の部署が違う(紹介先あり)」「連絡がつかない」「見送り」の6つです。自由に書く欄だけだと、忙しい週は空のまま戻ってきます。

返ってきた結果で、名刺の段を入れ替えます。「検討は来期以降」はCの段へ移してマーケティングが案内を続け、問い合わせや資料請求があった時点でAの段として営業に戻します。

期限と営業の結果で名刺の段を入れ替える名刺はAからDの4つの段に分ける。Bの段で期限を過ぎた名刺はCの段へ移す。Aの段で営業の結果が「検討は来期以降」だった名刺もCの段へ移し、マーケティングが案内を続ける。Cの段の会社から問い合わせや資料請求があったら、Aの段に上げて営業がすぐ連絡する。期限と営業の結果で、名刺の段を入れ替えるAの段営業がすぐ連絡Bの段営業が連絡Cの段案内のメールDの段メールマガジン期限を過ぎた営業の結果が「検討は来期以降」問い合わせ・資料請求があった
図1:期限を過ぎた名刺と、営業の結果で段を入れ替える流れ

営業がすぐに受け取れない事情もあります。グループの販売会社に連絡を頼みにくい、営業の人数が足りない、などです。そのときは、インサイドセールスかマーケティングの担当が1通目を送り、返信があった会社だけを営業に渡します。

名刺のフォローが商談につながったかの数え方は?

名刺のフォローが商談につながったかは、名刺の枚数ではなく会社の数で、段ごとに期限内の連絡・返信・商談の3つを数えて確かめます。ここでの商談は、日程が決まり、面談をしたものに限ります。下の表の数字は架空の例です。

段会社の数期限内に連絡返信あり商談
A12社12社8社3社
B40社34社9社2社
C95社80社6社0社
D60社60社1社0社
合計207社186社24社5社

この表が埋まると、次の出展の予算を相談するときに、出展の費用を商談になった会社の数で割った額を示せます。架空の例で、出展の費用が300万円なら、300万円÷5社で1社あたり60万円です。名刺の枚数だけの報告では、この額は出せません。

検討に時間がかかる商材なら、会期の1か月後で締めず、3か月後と6か月後に数え直します。株式会社リコーの事例(2026年10月時点の公開内容)でも、高額な製品は予算取りに時間がかかるため、1年半ほどの期間で成果を見ていくと話しています。展示会全体の指標の決め方は「展示会の効果測定」に書いています。

次の展示会で、名刺を連絡しないまま残さないには?

次の展示会で名刺を連絡しないまま残さないためには、会期の前に、担当・入力の期限・段の条件・1通目の文面の4つを決めておきます。4つとも、会期の前の打ち合わせ1回で決められる量です。

決めること決め方の例
名刺の担当マーケティングの1人を決め、毎日の終わりに全員の名刺を集める
入力の期限会期の翌営業日の昼までに、1つの表か CRM に入れる
段の条件この記事の4つの段を、自社の商材に合わせて書き直す
1通目の文面段ごとに用意し、会話のメモを差し込む場所を空けておく
次の展示会で名刺を残さない流れ会期の前に名刺の担当と段の条件を決める。会期中はブースで課題・時期・次の約束をメモに一言書く。会期の翌営業日に1つの表へ入力する。段ごとに期限内に連絡する。毎月、段ごとに会社の数を数え、その結果で次の会期の段の条件を直す。次の展示会で名刺を残さない流れ1担当と段の条件を決める2ブースでメモを一言3翌営業日に表へ入力4段ごとに期限内に連絡5会社の数を段ごとに数える会期の前会期中会期の翌日会期のあと毎月数えた結果で、次の会期の段の条件を直す
図2:次の展示会で名刺を残さない流れと、数えた結果で段の条件を直すところ

ブースでは、名刺の裏か名刺アプリのメモ欄に「課題・時期・次の約束」を一言だけ書いてもらいます。この一言があるかどうかで、Aの段に入る名刺の数が変わります。ウェビナーでは、申込フォームに「いま検討していること」を選ぶ質問を1つ足します。

今回の棚卸しで空欄の多かった列が、次の会期の前に先に決める項目です。

展示会やウェビナーの名刺のフォローでよくある質問

展示会のフォローメールは、いつまでに送ればよいですか?
相手によって変えます。課題や導入の時期を話した相手には会期の翌営業日から2営業日以内、ほかは1〜2週間以内が目安です。
展示会の名刺が多く、全員に電話できないときはどうしますか?
電話は、会話で課題や時期が出た相手とターゲット企業の担当者に絞ります。ほかはメールで資料を案内します。
ウェビナーの参加者と展示会の名刺は、同じ手順でよいですか?
優先度の付け方と連絡の期限は、展示会と同じでかまいません。ウェビナーは申込の回答と参加・欠席の記録があるので、優先度を付けやすくなります。
何か月も放置した展示会の名刺に、いまから連絡してもよいですか?
連絡してかまいません。会った場所と時期を件名に書き、相手の課題に関係する資料を1つ添えたメールから入ります。
展示会の名刺管理で、最低限そろえる項目は何ですか?
会社名・部署と役職・接点の名前と日付・会話のメモ・展示会後の問い合わせ・段(連絡の優先度)・連絡の状況の7つです。
名刺交換した相手に、案内のメールを送ってもよいですか?
個人情報保護委員会は、名刺交換した相手への自社の案内を、利用目的が明らかな場合としています。特定電子メール法が求める表示も入れます。

まとめ:残っている名刺を商談につなぐには

  1. 担当と期限:名刺を集める人を1人に決め、段ごとの連絡の期限と、期限を過ぎた名刺を移す段を決めます。
  2. 4つの段:会話の中身とターゲット企業の一覧で名刺をA〜Dに分け、上の段から連絡します。営業の結果で段を入れ替えます。
  3. 会社の数で数える:段ごとに、期限内の連絡・返信・商談の会社の数を数え、次の出展の判断に使います。

名刺の山は、段に分けたとたんに、今週営業が連絡する会社と、メールで連絡を続ける残りに分かれます。あなたのチームの机やツールに残っている名刺も、例外ではありません。

まだ数えていなければ、今週のうちに1つの表へ集め、会社の数を数えるところから始めてみてください。そのうち何社がターゲット企業の一覧に入るかで、今週、営業が連絡する会社の数が決まります。

著者紹介
井上翔太
ウルテク| URUTEQ 事業責任者 ---- 新卒で証券会社に入社し、BtoCのセールスを経験。その後、PR代理店にてBtoB・BtoC企業向けのデジタルマーケティングコンサルティングや新規営業を担当。ログリー株式会社入社後は、BtoBマーケティング向けSaaSの開発やマーケティング、セールスなどを行う。現在は、これまでの経験を活かし、BtoBマーケAIエージェント「アカウントインテリジェンスツール ウルテク」の事業責任者を務めている。

Category list

ウルテクについて、もっと詳しく知りたい方へ