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アノニマスリード
アノニマスリードは、自社サイトを訪れているがまだ名乗っていない見込み客です。BtoBでは新規リードの件数に入れず、訪問した企業ごとに段階で数えます。
アノニマスリードとは、BtoBのマーケティングとセールスで、自社サイトを訪れているものの、まだ名乗っていない見込み客のことです。リードは見込み客、アノニマス(anonymous)は「匿名の」という意味で、匿名リードやアノニマスユーザーとも呼ばれます。同じ名前のハッカー集団とは関係ありません。氏名や連絡先は分からなくても、どの企業から訪れたかは、企業データと照らして分かることがあります。
サイトの訪問は毎月あるのに、資料請求や問い合わせはその一部にとどまる。残りの訪問者が誰で、何を探しに来たのかが分からないまま、フォームが送られてくるのを待っている。アノニマスリードを見る必要が出てくるのは、この場面です。
資料請求などで名乗った時点で、その人はアノニマスリードから外れます。それまでに分かるのは、閲覧したページと、訪れた企業までです。この記事では、新規リードとの数え分け、商談につなげる5つの手順、よくある失敗を、公開事例とあわせて紹介します。
目次
BtoBでのアノニマスリードとは、自社サイトを訪れているものの、まだ名乗っていない見込み客です。訪れた企業までは分かることがあります。
この記事でいう「名乗る」は、資料請求やセミナーの申し込みのフォームで、氏名と連絡先が分かること(個人の特定)を指します。名乗った時点で、それまでその人が見ていたページも、その人の行動として見られるようになります。
一方、展示会で名刺を交換しても、名刺の人とサイトの訪問者が同じ人だと分かるまでは、訪問者のほうはアノニマスリードのままです。名乗るまでは、こちらからその人に直接連絡する手段はありません。
アノニマスリードかどうかは、連絡先が分かっているかで分ける呼び名です。コールドリードかどうかは、関心の度合いと接点の新しさで分ける呼び名なので、2つは別の軸です。
| 呼び名 | 分ける軸 | 状態 | 連絡できるか |
|---|---|---|---|
| アノニマスリード | 連絡先の有無 | サイトを訪れたが、名乗っていない | 本人には連絡できない |
| 新規リード | 連絡先が分かった時期 | 決めた基準日のあとに、初めて連絡先が分かった | 連絡できる |
| コールドリード | 関心の度合い | 連絡先は分かるが、関心が低いか、接点が途切れている | 連絡できる |
リードの件数を数えるとき、アノニマスリードは新規リードに入れません。入れると、連絡できない人まで件数に入り、リードからの商談化率が実際より低く見えます。
ターゲット企業ごとの段階を、商談・新規リード・掘り起こし・サイト訪問・未アプローチの5つで見るときは、商談から順に当てはめ、最初に当てはまった段階に入れます。名刺や過去の商談など、基準日より前からの接点がある企業は「掘り起こし」、名乗った人も以前の接点も無く、訪問だけが分かっている企業が「サイト訪問」です。
アノニマスリードがいる企業でも、名刺の接点があれば掘り起こし、今月だれかが名乗れば新規リードに入ります。段階は人の数で数えず、企業ごとにいちばん進んだ段階で数えるためです。
アノニマスリードからは、閲覧したページ・日時・回数、どこから来たか(検索・広告・メールなど)、訪れた企業の名前・業種・規模が分かることがあります。
閲覧したページは、検討の手がかりの1つです。料金のページが閲覧されていても、競合の調査や、社内の別の目的かもしれません。自宅や外出先からの閲覧のように、企業が分からない訪問もあります。企業が分かっても、その中の誰が、どの部署から見ているかまでは分からないことが多くあります。
訪れた企業を知るには、訪問した企業が分かるツール(ABMのツールや、企業の判定ができるMAなど)が要ります。アクセス解析のツールだけでは、企業名は出ません。サイトの外で関連するテーマを調べているかどうかは、インテントデータと呼ばれる別のデータで分かります。
BtoBの買い手は、名乗る前にサイトや比較の記事で調べ終えることが多く、フォームを待つだけでは、比較の候補を決める場面に関われないからです。
資料請求のフォームまで進む人は、訪問者の一部です。残りの訪問者の中には、今まさに比べている企業も、半年後に検討を始める企業も混ざっています。名乗るのを待っている間に、買い手は候補を数社に絞ってしまいます。企業ごとに訪問を見ておけば、まだ名乗っていない企業にも、広告や資料の案内でこちらから接点を作れます。
公開事例では、リコー様が、新規事業の樹脂判別ハンディセンサーのサイトで、訪問者の多くがフォームに情報を残さず離れてしまう課題を抱えていました。どんな課題を持ち、何を探しているのかが分からず、問い合わせを待つだけになっていたそうです。
今は、展示会の名刺と、展示会後にサイトを見ている企業のデータを組み合わせ、毎週の連絡の順番を決めています。展示会のリストをもとにした連絡から、商談につながる成果も出始めています。
アノニマスリードは、ターゲット企業と突き合わせ、企業ごとにまとめ、施策を始める順番を決め、接点の有無で施策を分け、結果を段階で数えて商談につなげます。
訪問した企業を、ターゲット企業の一覧にある企業と、無い企業に分けます。一覧に無い企業は、図4の下の段で扱い、追いすぎないようにします。ターゲット企業の決め方は「ターゲット企業(ターゲットアカウント)とは?」で紹介しています。
同じ企業から何人が、どのページを、何回見たかを企業ごとにまとめ、手順3の順番を決める材料にします。1人が1回見ただけの企業と、複数の人から何度も見られている企業では、施策を始める順番が変わります。
ターゲット企業の条件にどれだけ合うか、最近の訪問があるか、サイトの外で関連するテーマを調べているかを手がかりに、順番を付けます。訪問の多さだけで、検討していると決めつけません。
その企業に、名刺や過去の商談など連絡先の分かる接点があるかで、施策を分けます。
接点がある企業には、インサイドセールスが連絡します。連絡する相手は名刺や過去の商談の担当者で、ページを見た本人とは限りません。だからこそ、連絡の文面には、相手が見たページのことは書かず、業種と課題で書きます。
接点が無い企業には、広告とサイトの中の2つの経路で、名乗ってもらうきっかけを作ります。広告では、企業を指定して業種別の資料やセミナーを案内します。サイトの中では、よく見られているページに、その課題に合う資料やセミナーの申し込みを置きます。企業を指定して出す広告は「ABM広告完全ガイド」で紹介しています。
連絡や施策の結果を、手順1の一覧の、その企業の行に書きます。サイト訪問の段階から新規リード、商談に進んだ企業の数を毎月数え、どの施策で名乗ってもらえたかを確かめます。
セールスの側から見た進め方は「アノニマスセールスとは」、マーケティングの側から見た進め方は「アノニマスマーケティングとは」で紹介しています。
よくある失敗は、新規リードに数える、訪問の多さだけで連絡する、文面で閲覧に触れる、企業の一覧を配って終わる、の4つです。
匿名の訪問をリードの件数に入れると、件数は増えて見えますが、連絡できる相手は増えていません。リードからの商談化率も下がって見え、施策の良し悪しを判断できなくなります。
訪問が多い企業が、検討している企業とは限りません。採用ページを見ている求職者や、競合の調査かもしれません。ターゲット企業の条件と、見たページの中身を合わせて順番を決めます。
相手が見たページに文面で触れると、相手は見張られていると感じます。連絡した相手がページを見た本人でなければ、話もかみ合いません。閲覧は、施策を始める企業と順番、案内する資料を決めるためだけに使います。
訪問した企業の一覧を毎週営業に配るだけでは、営業はどこから手を付ければよいか分かりません。結果も戻ってこないため、翌月の順番を直せません。一覧は段階と順番を決める材料として使い、連絡の結果を同じ企業の行に戻します。
ABMで企業ごとに施策を組み、インテントデータでサイトの外での関心を見ます。
今日できることは、先月サイトを訪れた企業のうち、ターゲット企業に当てはまる企業を書き出し、名刺や過去の商談の接点があるかを横に書くことです。接点がある企業から、インサイドセールスが連絡する順番を決められます。
ウルテク(URUTEQ)は、ABM(アカウントベースドマーケティング)の考え方で、ターゲット企業からの商談獲得を仕組み化するBtoBマーケティング・営業支援サービスです。マーケティング施策の結果、営業の対応、サイトの外で調べているテーマを企業ごとに分析し、アプローチの抜け漏れと、商談につながった施策を解析します。毎月の定例で商談の結果を確かめ、翌月の施策に反映します。ターゲット企業の選定から効果の検証まで、ウルテクチームが並走します。
サイト訪問・新規リード・商談などの5つの段階の判定表と、初月の段階ごとの社数の出し方は、「ABM実践ワークブック」の工程2にまとめています。
ウルテクについて、もっと詳しく知りたい方へ