BtoBマーケティング
インサイドセールス
資料送付メールは、資料を送って終わりではなく、送ったあとに「いつ、何を確かめて、どう連絡するか」を決めておくところまでが1つの仕事です。
資料を送ったのに、返事がない。3日たっても、1週間たっても、読まれたのかどうかが分かりません。電話で聞くのは気まずく、メールで「ご確認いただけましたか」と送るのも催促のようで、ためらってしまう。営業やインサイドセールスの席で、よくある場面です。あなたのチームでも、似た場面はないでしょうか。
原因は、メールの書き方だけにあるとは限りません。送る時点で、資料の中身、受け取り方、次の案内が決まっていないと、相手は返事のしようがありません。送ったあとに何を確かめ、いつ連絡するかも決めていないと、追いかけるたびに迷います。資料送付メールは、この2つをそろえてはじめて、商談につながる連絡になります。
目次
資料送付メールとは、相手に頼まれた資料や、相手の関心に合う資料を、メールで送るときの連絡です。添付ファイルで送る場合も、ダウンロードのページのURLを書く場合も、このメールで資料の存在と見どころを伝えます。
BtoBの営業やマーケティングで、資料を送る場面は大きく3つあります。
場面によって、相手の温度が違います。資料を請求した人は、すでに関心があります。展示会で名刺を交換した人は、会話の深さによって関心がまちまちです。こちらから先に送る場合は、相手が資料を求めていません。メールの組み立ては同じでも、書く内容は場面で変わります。
展示会のあとのお礼メールは、展示会のお礼メール例文で詳しく紹介しています。この記事では、場面を問わず使える資料送付メールの書き方と、送ったあとの追いかけ方を中心に説明します。
資料送付メールには、件名、宛名とお礼、資料の中身の一言、受け取り方、次の案内、署名の6つを入れます。
| 項目 | 書く中身 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 件名 | 用件、資料の名前、自社名 | 【資料のご送付】〇〇の事例集|株式会社〇〇 |
| 宛名とお礼 | 会社名・部署・氏名と、依頼や面談へのお礼 | 先日はお時間をいただき、ありがとうございました |
| 資料の中身の一言 | 資料に何が載っているか。相手の話に合う部分 | 「〇〇の手間を減らしたい」とのお話に近い事例を載せています |
| 受け取り方 | 添付か、ダウンロードのページのURLか | 下のURLからご覧いただけます |
| 次の案内 | 読んだあとに相手ができること | 気になる点があれば、このメールにご返信ください |
| 署名 | 会社名・部署・氏名・連絡先 | 受信を断る連絡先も添える |
このうち、あとの結果を左右するのが「資料の中身の一言」と「次の案内」です。
「資料を送ります」だけのメールは、相手が開く理由を作りません。どの部分が相手の話に近いのかを1文で書くと、相手は資料の最初に開くページが分かります。
次の案内は、重くしません。初めて資料を送る相手に、いきなり面談の日程を求めると、資料だけほしかった人は返事をやめてしまいます。「気になる点があればご返信ください」から始め、相手の反応に合わせて、次の連絡で日程を案内します。

図1:6つの項目のうち、資料の中身の一言で相手が最初に開くページが決まり、次の案内で返事のしやすさが決まる
件名は、前のほうに用件、そのあとに資料の名前と自社名を入れます。「資料のご送付」とだけ書くと、受信箱に同じ件名が並び、どれが誰からのメールか分かりません。
相手が資料を請求した場合は、請求したことが件名で分かる形にします。こちらから先に送る場合は、資料の名前だけでなく、相手の仕事に近い言葉を件名に入れます。件名だけで、自分に関係のあるメールかどうかを判断できるようにするためです。
書き出しと次の案内は、相手が資料を求めた理由で変えます。〇〇の部分は、自社の資料と相手の話に合わせて書き換えて使ってください。あなたの会社の資料名と、相手の話に近い部分を入れるだけで使えます。
件名:【資料請求ありがとうございます】〇〇のサービス資料をお送りします|株式会社〇〇
株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様
このたびは、弊社の資料をご請求いただき、ありがとうございます。株式会社〇〇の〇〇です。
お送りする資料には、〇〇の進め方と、導入した会社の取り組みを載せています。はじめに、3ページ目の「〇〇」をご覧いただくと、全体がつかみやすくなります。
資料のダウンロード:〇〇(URL)
内容について気になる点がございましたら、このメールにご返信ください。
件名:本日の〇〇のご相談の資料をお送りします|株式会社〇〇の〇〇です
株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様
本日は、お時間をいただきありがとうございました。
お話しいただいた「〇〇に時間がかかっている」という点に近い事例を、資料にまとめました。貴社でそのまま使える部分は、後半の「〇〇」です。
資料のダウンロード:〇〇(URL)
社内で共有いただく際に、ご不明な点が出ましたら、ご遠慮なくご連絡ください。
件名:【〇〇展ご来場の御礼】事例集のご案内|株式会社〇〇
株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様
先日は〇〇展の弊社ブースにお立ち寄りいただき、ありがとうございました。
ブースでご紹介した内容を、資料にまとめました。会場では時間の都合でお伝えできなかった、〇〇の進め方も載せています。
資料のダウンロード:〇〇(URL)
関心のあるテーマがございましたら、このメールにご返信ください。
件名:〇〇のご担当者さまへ|「〇〇」の事例をまとめた資料のご案内
株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様
突然のご連絡を失礼いたします。株式会社〇〇の〇〇と申します。
〇〇に取り組む会社で、よく相談をいただく「〇〇」について、事例をまとめた資料を用意しました。貴社の〇〇に近い場面を扱っています。
資料のダウンロード:〇〇(URL)
ご不要でしたら、お手数ですが、このメールの末尾の連絡先からお知らせください。以降の案内を止めます。
こちらから先に送る場合は、広告や宣伝を目的としたメールにあたります。特定電子メール法は、取引関係にある相手や、メールアドレスを公表している企業・団体、送ることに事前に同意した相手などを除き、広告や宣伝のメールを送ることを制限しています。
あわせて、送信者の氏名や名称などの表示を求めています(総務省の解説)。送る前に、相手が当てはまるかを確かめ、判断に迷うときは社内の法務の担当に相談してください。受信を断る連絡があった相手には、それ以降は送りません。
資料は、ダウンロードのページのURLで送るほうが、送ったあとの動きを確かめやすくなります。添付ファイルは、開かれたかどうかを、送った側が確かめる方法が限られます。

図2:URLで送ると、送ったあとの反応を確かめられ、資料を直したときも同じURLで差し替えられる
| 比べる点 | 添付ファイルで送る | ダウンロードのページのURLで送る |
|---|---|---|
| 届くか | 容量が大きいと、受信側で止まることがある | メールは軽く、届きやすい |
| 開かれたか | 送った側が確かめる方法が限られる | ページを開いたかを、記録できる道具があれば分かる |
| 資料を直したとき | 送った資料は古いまま相手の手元に残る | 同じURLで、最新の資料に差し替えられる |
| 相手の社内共有 | ファイルを転送してもらう | URLを共有してもらう |
添付が向いているのは、見積書や契約の書類のように、相手の記録として手元に残す必要があるときです。営業の資料や事例集は、URLで送り、本文に資料の名前と見どころを書いておきます。
URLで送るときは、送る前に、自分あてに1通送り、リンクが開くことと、資料の最初のページが想定どおりであることを確かめます。
メールを開いたことと、資料を見たことは、別の反応です。メール配信の道具やMAの記録では、メールを開いたか、資料のURLを押したかが分かります。メールを開いただけで資料を見ていない相手と、資料まで見た相手では、連絡の中身が変わります。
ただし、開いた記録が残らないことがあります。受信側の設定で、メールを開いたことを記録する仕組みが働かない場合です。記録がなくても、相手が読んでいないとは言い切れません。反応がないときは、読まれなかったと決めつけず、別の角度で連絡します。
追いかける時期は、送った日からの経過と、相手の反応で決めます。以下は、資料を送った相手に、続けて連絡する場面を想定した目安です。商談の予定や相手の業種によって、日数は調整してください。

図3:資料のURLを押した相手には数日後に、反応のない相手には1週間以降に、前回と違う中身で連絡する
反応がない相手に、同じ文面を何度も送ると、催促と受け取られます。2回目の連絡では、前回と違う中身を入れます。例えば、同じ資料の別のページの見どころや、相手の業種に近い事例です。
資料を送ったあとに続ける連絡の手順は、追客とは?にまとめています。電話をかける順番と第一声は、展示会後のテレアポのコツで紹介しています。電話では、資料を開いたことを口にせず、相手の仕事の話から入ります。
追いかけのメールは、「確認」を求めず、資料の中の相手に近い部分を伝えます。例文は次のとおりです。
件名:先日の「〇〇」の資料について|株式会社〇〇の〇〇です
株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様
先日お送りした「〇〇」の資料について、ご連絡しました。
資料の後半に、〇〇の進め方を図にまとめたページがあります。貴社の〇〇の場面で、そのまま使える部分です。
気になる点がございましたら、このメールにご返信ください。ご不要でしたら、お知らせいただければ以降の案内を止めます。
この例文は、「ご確認いただけましたか」と聞かずに、資料の中で相手の仕事に近い部分を伝える形にしています。相手が返事をしやすくなります。
資料を添付かURLで送り、送った相手をExcelに記録すれば、資料送付メールは運用できます。それでも、次の3つの面倒が残ります。
1つ目は、反応を書き写す手間です。メール配信の道具で資料のURLを押した人が分かっても、それを送った相手の一覧に戻すのは手作業です。書き写しが遅れると、追いかける時期も遅れます。
2つ目は、反応のない会社の関心が見えないことです。メールも資料も開かなかった会社でも、同じテーマを社外のサイトで調べていることがあります。メールの反応だけで連絡の順番を決めると、そうした会社をあと回しにします。
3つ目は、営業の結果がマーケティングに戻らないことです。どの資料を送った相手が商談に進んだかが分からないと、次にどの資料を、どの相手に送るかを直せません。
減らし方は、送った相手の一覧に「送った資料」「反応」「営業の結果」の3つの列を足し、営業とマーケティングが同じ一覧を見ることです。
そのうえで、会社ごとに、どのテーマを調べているかの手がかりになるデータがあれば、反応のない会社の中からも、先に資料を案内する会社の候補を選べます。ウルテクでは、ログリーが保有する国内オンラインデータネットワークの独自のIDデータ(サイトの外で調べているテーマ)と、お客様のマーケティング施策の結果・営業の対応を、企業ごとにまとめて分析しています。
失敗の多くは、資料の中身を書かないことと、送ったあとの確認を決めていないことです。
宛先を見せてしまう失敗は、取り返しがつきません。送る前に、宛先の欄を必ず確かめます。
あなたのチームが、資料を送ったあとの追いかけ方を毎回迷わずに決められるようになると、資料を請求した会社や商談のあとの会社へ、ターゲット企業との商談につなげる連絡を、迷う場面を減らして続けられます。展示会の名刺や休眠リードのフォローなど、ほかの会社の取り組みは、「ターゲット企業からの商談獲得の仕組み化 事例12選」で、事例ごとに、何が変わるかと貴社がすることを図で見られます。
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