AI
AIエージェント
BtoBmarketing
Claude
marketing
BtoBマーケティングの月次レポート作成は、現場で最も時間がかかる業務のひとつです。Google Adsの管理画面でCSVを書き出し、Meta Adsのデータと合わせ、GA4のセッションを抜き出し、CRMから商談データを引き、Excelで集計し、改めてGSCの順位データを並べる――この作業を毎月繰り返すと、半日から丸1日が消えていきます。
しかも、ツールごとにデータが分断されているため、「どの広告が商談につながったのか」「Meta広告のCV0件は本当に失敗なのか」といった横断的な分析はほとんどできません。集計だけで力尽き、本来やるべき施策設計に時間を割けない状態が続きます。
この状況を、Claude Code + URUTEQ Analytics + mureo MCPの組み合わせで作業時間を約8時間から30分に短縮し、さらに今までは見えなかった「5データ横断の統合分析」まで一気に出せるようにしたのが本記事の内容です。

本記事では、実際の運用手順を9ステップで公開しつつ、なぜこの組み合わせが効くのか、どんな分析が新たに可能になるのか、再現性のある仕組みにする上での要点まで整理します。
※ Claude Code × マーケティング全般の活用は「URUTEQ × Claude Codeで何ができる?」、「Claude Codeはマーケティングにどう使える?X事例15選」もあわせてご覧ください。
目次

BtoBマーケの月次レポートが半日〜丸1日かかる原因は、AI不足ではなく「データソースが分断していること」にあります。レポート作成の時間を短縮するには、まず分断の構造を理解する必要があります。
BtoBマーケのデータは、Google Ads / Meta Ads / GSC / GA4 / MA / CRM / インテントツールなど、ツールごとに別々の場所に存在します。月次レポートを作るには、それぞれの管理画面に入り、フィルタ条件を合わせ、CSVをエクスポートし、項目名を揃えて結合する必要があります。
この「ツール巡り」だけで2〜3時間が消える企業は珍しくありません。
「Google広告経由」と「Googleオーガニック」のような分類は、utm_source・utm_medium・referrer・gclidなどを総合的に見ないと正確に判定できません。Excelの手作業ではどうしてもブレが出て、月によって数字の意味が変わってしまいます。
BtoBの購買はラストクリックでは語れません。「Meta広告で初めて知った→Google検索で再訪→資料DL」のような複数接点を経た流れを正しく評価するには、リードIDで全セッション履歴を時系列に並べる集計が必要です。Excelでは現実的ではありません。
3つの原因に共通しているのは、「集計に体力を使い切ってしまい、戦略立案の時間が残らない」こと。レポート作成を仕組み化することで、ここに使う時間を「集計1割/分析・施策9割」に逆転させられます。

月次レポート作成を30分に短縮する仕組みは、4つのツールと5つのデータソースを組み合わせることで成立します。
| ツール | 役割 | 主な接続データ |
|---|---|---|
| Claude Code | AIエージェント本体(処理の中枢) | すべてのデータを統合し、HTMLを生成 |
| mureo MCP | 広告・SEOデータの統合接続 | Google Ads / Meta Ads / Search Console |
| URUTEQ Analytics | BtoBサイト訪問者・インテントの可視化 | セッション / 訪問 / CV / リード / 企業 |
| Python(標準ライブラリ) | CSV処理・集計・チャネル分類 | すべてのCSVをマージ・整形 |
このセットを組むと、Google Ads / Meta Ads / GSC / URUTEQの全データを1つのClaude Code指示で取り込み、自動でレポート化できます。重要なのは、それぞれが「単独では足りない情報」を補完し合っている点です。
ここからは、実際の作業フローを9ステップで解説します。1〜2は事前準備、3〜8はClaude Codeが自動実行、9は出力確認という流れです。

URUTEQの管理画面から、当該月の5ファイルをCSVでダウンロードします。
account_export.csv:訪問企業の属性 + 訪問者インテント + 企業インテントconversion_history_export.csv:CV発生履歴(資料DL/問合せ/トライアル)lead_export.csv:個人リード情報 + AIインテント分析テキストsession_history_export.csv:全セッション履歴 + utm_source/medium/campaignvisit_history_export.csv:ページ別訪問履歴(滞在時間含む)専用フォルダに格納するのがポイント。Claude Codeで@フォルダ参照すれば、5つすべてを一括で読み込めます。
Claude Codeに以下のような指示を出すだけで、ステップ3以降が自動的に走り始めます。
@URUTEQ_account_export_*.csv @URUTEQ_conversion_history_export_*.csv @URUTEQ_lead_export_*.csv @URUTEQ_session_history_export_*.csv @URUTEQ_visit_history_export_*.csv 添付データを活用して4月のマーケティングレポートを作成して。 【前提】 - お問い合わせ完了はノイズなので除外 - ターゲット: マーケ × データ × AI層を獲得 - セールス系入り口は受注率低のためデプリオライズ 【出力】 - 6タブ構成のHTMLレポート - 広告(Google + Meta)はクリエイティブ別パフォーマンスも分析 - SEOは流入KWの3月→4月変化と具体コンテンツ計画 - インテントは訪問者vs企業を分離、マーケ志向の高インテント企業を抽出 - 5月の推奨施策をBtoB戦略コンサル目線でアドバイス
このプロンプト1つで、CSVの読み込み、mureo経由でのGoogle/Meta/GSC取得、データ統合、HTMLレンダリングまでが連続実行されます。
セッションログ(utm_source / medium / リファラドメイン / gclid)から、各セッションを自動分類します。
def categorize(session):
if 'gclid=' in url or (utm_source=='google' and utm_medium=='cpc'):
return 'Google Paid'
if utm_source=='meta' and utm_medium=='cpc':
return 'Meta Paid'
if 'google' in referrer:
return 'Google Organic'
if 'bing' in referrer or 'yahoo' in referrer:
return 'Bing/Yahoo Organic'
if 'dsp.logly' in referrer:
return 'LOGLY DSP'
if not referrer:
return 'Direct'
ポイントは、gclidパラメータを判定に含めることで、Google広告がオーガニック扱いに紛れる事故を防ぐこと。手動Excelでよく起きるミスを構造的に解消できます。
CV発生リードの全セッション履歴を時系列で並べ、3つの観点で接点を評価します。

これにより、「Meta広告は直接CV0件だが、Lookalikeで認知された企業が後日Direct再訪してCV」のような間接効果がはっきり見えるようになります。ラストクリックだけで広告を評価する誤判断を避けられます。
mureo MCP経由でGoogle Ads / Meta Adsの広告ID別データを取得し、クリエイティブごとのパフォーマンスとURUTEQ側のセッション・CVを紐付けます。
「どのクリエイティブが何を見て何でCVしたか」を一気通貫でトレースできるのは、データ統合の最大の恩恵のひとつです。
Google Search Consoleのデータを月次比較し、「新規ヒットKW」「順位改善KW」を自動抽出します。
# 4月にあって3月になかったKW(新規ヒット) new_kw = [k for k in apr_data if k not in mar_data and impressions >= 5] # 順位改善KW improved = [k for k in apr_data if apr_pos < mar_pos and impressions >= 20]
重要視点:表示回数が高く順位10〜30位帯のKWが「最も流入機会が眠っている」場所。たとえば「ai マーケティング 事例 305imp / 順位13位」を5位に押し上げれば、月+50〜100クリックの追加流入が見込めます。
URUTEQの3カテゴリ(比較情報 / 製品情報 / 業界動向)× 2タイプ(訪問者 / 企業)のインテントを、ビジネス意図でフィルタリングします。
MARKETING_KW = {'マーケティング', 'marketing', '広告', 'リード',
'インテント', 'データ', 'ツール', 'dx', '配信'}
SALES_KW = {'セールス', 'salesforce', 'salescore', 'salesmarker'}
# 企業ごとにマーケKW合計 vs セールスKW合計
# マーケKW > セールスKW の企業 = ABMターゲット
「企業インテント数が多い」だけでは意味がありません。受注率が高いのは”マーケ志向”の企業であり、ABM広告で重点配信すべき対象を絞り込む判断軸になります。
これまでの集計データから、認知 → 比較 → CV → 商談化の各段階の量と質を評価し、ギャップを埋めるコンテンツ・施策計画を逆算します。Claude Codeに「BtoB戦略コンサル目線で来月の推奨施策をまとめて」と指示するだけで、データに基づいた提案が出てきます。
最終成果物は、Chart.js付きのインタラクティブなダークテーマHTML。1枚で完結するため、メール添付・Slack共有も簡単です。
| タブ | 内容 | 主な分析 |
|---|---|---|
| ① | 月次サマリー | KPI / CV推移 / アトリビューション |
| ② | 前月比較 | チャネル別 / URL別の変化 |
| ③ | クリエイティブ分析 | Google + Meta 広告別パフォーマンス |
| ④ | SEOコンテンツ戦略 | KW分類別の順位 / コンテンツ計画 |
| ⑤ | インテント活用戦略 | 訪問者vs企業 / マーケ志向Top25 |
| ⑥ | 戦略コンサル提案 | ターゲット定義 / ファネル設計 / 来月施策 |

5データ横断レポートの真価は「時短」だけではありません。従来の単独ツールレポートでは見えなかった4つの新しい視点が手に入ります。
LOGLY DSP / グループサイト / プレスリリース等からの送客が、リファラドメインで識別されます。通常のGAでは「Referral」という大きな塊にまとめられて埋もれる流入経路が、ここでは独立して評価できます。
多くのインテントツールは「企業インテント」しか把握できません。URUTEQは訪問済み個人のサイト外行動まで取得しているため、AIフォロー精度が一段高くなります。
関連記事:インテントデータとは/ダークファネルとは?
Meta広告のutm_campaign → URUTEQセッション → 商談化までを1本の流れで追跡できます。「どのクリエイティブが何を見て何でCVしたか」が見えるようになり、広告改善の打ち手が具体化します。
「CV最大化」ではなく、受注率の高い顧客像(マーケ × データ × AI層など)に絞った戦略立案が可能になります。セールス系入り口を意図的にデプリオライズすることで、結果的に商談化率が上がります。

仕組みを作っても、運用ルールが曖昧だと月によって精度がブレます。再現性のある運用にするために押さえたい4つのポイントを紹介します。
「お問い合わせ完了」「営業からのリサーチ」など、本来のマーケ成果ではないCVを事前に除外条件として定義します。Claude Codeへの指示テンプレートにこの除外条件を入れておくと、毎月一貫した集計ができます。
分類ロジックはPython関数として固定し、毎月同じロジックで集計します。これにより月をまたいだ比較が正しく成立します。
市場のキーワードは時期によって変わります。新しい競合キーワードや業界用語が出てきたタイミングで、辞書を更新する運用にしておくと、インテント分類精度が安定します。
毎月生成されるHTMLは1ファイルで完結するため、共有フォルダに月別アーカイブしておくと、半年・1年単位の振り返りが容易になります。経営層への定期共有にも使いやすい形式です。
レポート自動化のカギは、Claude CodeやmureoといったAIエージェントだけではありません。それらに渡す「自社専用のBtoBデータ」がそろっていることが大前提です。
URUTEQ(ウルテク)は、BtoBマーケに必要な以下のデータを一つの基盤で統合します。
これらをCSVエクスポートでき、Claude Codeで自由に分析・自動化できる点が、URUTEQの大きな特徴です。Claude Code活用の具体例は「URUTEQ × Claude Codeで何ができる?」、生成AI×マーケの活用は「生成AIのBtoBマーケティング活用事例6選」もご参照ください。
ウルテクについて、もっと詳しく知りたい方へ