企業名: レクシスネクシス・ジャパン株式会社

業種: リーガル / 専門情報サービス

サイト訪問企業の中から”隠れた見込み顧客”を発掘。週5件に厳選したリストから、好調時は半数以上が商談化。営業とマーケが一体となって実現した、データドリブン組織の作り方。

アメリカに本社を置き、世界150カ国でリーガルサービスを展開するレクシスネクシス・ジャパン株式会社様。日本の法人では、国内企業に特化して法令情報やコンプライアンス情報などのソリューションを提供しています。

同社では、コロナ禍によるリモートワークの普及で「電話が担当者に繋がらない」という営業の課題と、Web解析ツールだけでは「顧客の真のニーズが分からない」というマーケティングの課題を別々に抱えていました。

非効率な「勘頼み」のアプローチから脱却し、部門間で連携したデータドリブンな組織を目指すため、同社はBtoBマーケティングエージェントツール「ウルテク」を導入しました。本日は、Senior Marketing Managerの草野 陽子様と、Head of Business Developmentの田中 翼様に、導入の背景から具体的な活用法、そして組織にもたらされた変化について詳しくお話を伺いました。

見えない顧客と繋がらない電話。マーケと営業、それぞれの「非効率」という壁

―本日はよろしくお願いいたします。まずは、お二人が現在担当されている部署と、それぞれのミッションについて教えていただけますか。

田中様 

私は新規営業チームの責任者を務めており、新しい売上を獲得していくこと、つまり新規企業の受注を目指すことがミッションです。私のチームはフィールドセールスとインサイドセールスという2つの役割に分かれており、インサイドセールスがアポイントを取り、フィールドセールスがクロージングに繋げるという業務を行っています。

草野様 

私はマーケティング部署に所属しており、新規顧客の発掘から見込み顧客になるまでの育成をデジタルの分野で担当しています。マーケティング部署からは、ウェブサイトの改善、SEO・AI対策、ブログや事例記事の作成、広告、SNS、PR、オン・オフラインイベント開催、メルマガ配信などを通じて田中さんの営業チームにパスできるリードを発掘しています。

―ウルテク導入前、マーケティングチームと営業チームではそれぞれどのような課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。

草野様 

マーケティングチームの課題は、Webサイトの訪問者情報が「点」でしか分からなかったことです。 昨今のマーケティングにおいて、顧客の解像度を高めて最適なメッセージを届けることは重要視されていますが、我々が持っているアクセスデータだけでは解像度が低く、実現が困難でした。 そのため、「このページを見たから、おそらくこんな課題があるのだろう」と、こちらの推測に基づいてメッセージを打つしかなく、パーソナライズされたアプローチができない状況にもどかしさを感じていました。

田中様 

営業チームとしては、コロナ禍以降の環境変化が最大の壁でした。リモートワークの増加により、インサイドセールスが電話をかけても担当者になかなか繋がらなくなってしまったのです。

―従来のアプローチが通用しなくなってしまったのですね。

田中様 

そうですね。リストの上から順番に電話をかけるという従来のやり方を続けても、繋がらないか、繋がっても興味を持っていただけないケースが多く、非常に非効率な状態に陥っていました。我々営業はもちろん、マーケティングも含めて、顧客の解像度が低いまま「手探り」で業務を行っていたのが当時の実態です。

決め手は「部門横断で使える」こと。インテントデータが可視化した顧客の真の姿

―そのような課題を抱える中で、ウルテクを知ったきっかけと、導入の決め手は何だったのでしょうか。

草野様 

展示会でウルテクのブースに立ち寄り、お話を伺ったのがきっかけでした。当時、マーケティング界隈で「インテントデータ」という言葉が注目され始めており、私自身も非常に強い関心を持っていたタイミングだったんです。またAIが急速に普及する中で、それを自社の業務にどう落とし込めるかを検討している時期でもありました。まさに今の我々に必要なソリューションではないかと感じました。

―数あるツールの中で、ウルテクを選んでいただいた理由を教えてください。

草野様 

大きな決め手は、営業とマーケティングの両方で使える「部門横断して活用できるツール」だったことです。他社のツールは営業向けのリスト作成に特化したものが多かったのですが、ウルテクは両部門の課題を解決できる構成になっていました。そして何より、しっかりと活用できるまで寄り添ってくれる井上さんの存在が本当に心強かったですね。

―導入にあたって、どのような目標(KPI)を設定されたのでしょうか。

草野様 

まずは、マーケティング側から田中さんの営業チームに対して、「毎週5件の高品質な営業リストを提供する」というKPIを設定して運用を始めました。

データが変えた日常業務。定期レポートとAIサマリーで「放置しても回る」運用へ

―現在、ウルテクをどのようにご活用されていますか。

草野様 

大きく分けて、新規開拓と既存顧客へのフォローという2つの軸で活用しています。まず新規開拓では、マーケティング側でデータを分析し、確度の高い企業を見つけて田中さんにトスアップしています。ターゲットを見つける際には、「複数人が訪問している」「複数ページを見ている」「滞在時間が長い」「最新アクセスが直近である」といったデータに注目しつつ、フィルタリング機能を活用して既存ユーザーや営業中の企業をラベルで除外することで、アプローチすべき新規リストだけを効率的に精査しています。

―なるほど、様々なデータで新規ターゲットを絞り込んでいるのですね。既存顧客へのフォローについてはいかがですか。

草野様 

既存顧客に対しては、毎週のサイト訪問から「新しい関心事(インテント)が生まれていないか」をチェックしてアプローチに活かしています。例えば、毎週自動的に担当顧客の訪問有無・インテント情報を連絡したり、サイト内検索で「解約」といったネガティブなキーワードを入力した訪問者がいれば、即座に私へアラートが飛ぶように設定したりしています。

―日々の運用はどのように回されていますか。データの抽出や整理に時間はかかりませんか。

草野様 

実はそこが非常に助かっていて、ウルテクの「定期レポート機能」と「AIエージェントによる定期タスク実行」という2つの機能を活用しています。

―それぞれどのように活用されているのでしょうか。まずは「定期レポート機能」について教えてください。

草野様 

定期レポート機能を使えば、必要なデータが自動で抽出されてメールで届くんです。以前はウルテクからデータをエクスポートして加工する手間がありましたが、今はレポートをメールでエクセルファイルと一緒に受け取って確認し、営業に共有するだけ。 また、各企業のインテント情報がAIによって短い文章にまとめられているので、田中さんたちも企業ごとの状況を素早く把握できるようになっています。

―手作業でのデータ加工がなくなったのは大きいですね。もう一つの「AIエージェントによる定期タスク実行」は、どのように活用されているのでしょうか。

草野様 

あらかじめウルテク上で「この条件でターゲットをスコアリングし、インテントを分析して」といった設定をしています。そうすると、設定したプロンプトを基にAIが分析したレポートが毎朝自動でメールに届きます。今はAIが整理してくれた結果を確認し、営業に共有するという流れを組めているので圧倒的に工数が削減されました。

―AIに分析タスクを任せることで、さらに効率化が進んでいるのですね。

草野様 

はい。しかも出力されるデータは、単なるデータの羅列ではなく分析した情報をグラフや表で視覚的にまとめてくれるんです。加えて、各企業のサイト訪問経路や、企業ごとの関心度や検討状況を深く理解することができます。

週5件に厳選し、好調時は半数以上が商談化。インテントデータが変えた商談の質

―田中様は、草野様から渡されたリストをもとに営業活動をされてみて、いかがでしたか。

田中様 

ウルテクを活用して抽出したリストから、着実にアポイントが取れるようになっています。草野さんから毎週トスアップされる5件の企業リストは、月間にすると25〜30件ほどになります。調子が良い時だと半分ほどがアポイントに繋がっており、すでに成約に向けた商談も進んでいます。

―それは素晴らしい数字ですね!なぜそこまでの高確率を実現できたのでしょうか。

田中様 

ウルテクのインテントデータによって、事前に顧客の「真のニーズ」が把握できているからだと思います。当初はデータの正確性に半信半疑な部分もありましたが、実際の商談でお客様が口にする課題感と見事に一致しました。最初から顧客の課題が見えている状態で商談に入れるため、会話の質が全く異なりますね。

経験や勘では辿り着けなかった。インテントデータが発見した「隠れた見込み客」

―アプローチする企業そのものにも変化はありましたか?

田中様 

はい、アプローチする企業の幅が広がりました。過去の経験や傾向に頼ったままでは接触しなかったであろう「隠れていた見込み客」を発見し、アプローチできている点は非常に興味深い出来事でした。この新たな層の開拓は、これからの営業戦略の幅を広げる、大きな成果だと感じています。

「リスト渡し」から「課題ベースの対話」へ。データが生んだ営業・マーケの新しい連携

―部門間の連携という面でも変化はありましたか?

草野様 

お互いの業務が分断することなく、ひとつのチームのようにスムーズに進むようになりました。以前はお客様のことが見えず営業チームとなかなか深く話せなかったのですが、今はインテントデータをもとに「お客様はこういう課題を持っていそうですが、どうですか?」と踏み込んだ連携ができています。現場の知恵をいただきながら、一緒にコンテンツを作るなど業務がとてもスムーズに回っています。

田中様 

インテント情報は営業的にかなり具体的な情報なので、私自身すごく興味があるんです。そういった情報をマーケティング側から収集して教えてもらうサイクルができたことが、両部門をシームレスに繋ぎ、一体となって動ける組織にしてくれていると考えています。

目指すは「肌感覚」と「データ」の融合。パーソナライズされた最強の営業組織へ

―最後に、今後の展望とウルテクに期待することをお聞かせください。

草野様 

ウルテクは新機能がどんどん追加されていますが、今後は企業ごとにカスタマイズできるフォームエージェント機能や、問い合わせ獲得に繋がる機能開発に期待しています。また、営業資料の閲覧状況がわかる「ドキュメントインテント」も取得し、Web以外のより深い情報を営業にパスするだけでなく、そこから得たインサイトをSEOやAI対策といった我々の集客活動にも還元していきたいですね。

田中様 

セールスとしては、アプローチリストの自動作成です。リスト作成はセンスが問われ、時間もかかる作業ですが、ここがウルテクで標準化されれば組織全体の営業力は底上げされます。将来的には、我々営業の現場の「肌感覚」をウルテクにインプットし、AIの客観的データと融合させることで、究極に効率的なアプローチを実現したいですね。

―本日は貴重なお話を誠にありがとうございました。

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