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Go to Market(GTM)とは?基本から戦略の立て方・指標まで徹底解説

Go to Market(GTM)戦略とは、新しい商品やサービスを市場に届けるまでの道筋を設計する戦略のことです。本記事では、GTMの基本概念から、戦略の立て方8ステップ、評価指標(KPI)、失敗を防ぐためのポイントまでをわかりやすく解説します。ぜひ、参考にしてください。

なお、ログリー株式会社では、GTM戦略の実行を支援するBtoBマーケティングエージェント『ウルテク(URUTEQ)』を提供しています。自社サイトの行動データをもとに、AIが顧客ニーズと次の一手を言語化し、リード獲得から商談化までの分析・施策・改善を一気通貫で実行できる点が特長です。ウルテクがどのようにGTM戦略を支援してくれるのか、具体的な活用イメージを知りたい方は、無料でダウンロードできるサービス資料もぜひご覧ください。

この記事でわかること
● GTM戦略は、ターゲット顧客・提供価値・届け方を整理し、市場投入の成功率を高めるための戦略である
● GTM戦略は、一度設計して終わりではなく、市場や顧客の反応を見ながら改善し、運用するものである
● GTM戦略では、顧客理解を深め、マーケティングと営業が連携した体制を作ることが成功のポイントである

Go to Market(GTM)とは

Go to Market(GTM)とは、商品やサービスを市場に投入する際に、「誰に・どのような価値を・どのような方法で届けるのか」を整理する戦略のことです。新しいプロダクトの立ち上げや新市場への参入、既存サービスの販売戦略を見直す際などに検討されることが多く、次のような要素を明確に設計する必要があります。

● ターゲット
● 顧客提供価値
● 販売チャネル
● 営業方法

特にBtoBビジネスでは、購買までのプロセスが長く、関係する部門も多いため、GTM戦略を明確にすることが大切です。

GTM戦略が重要な理由

GTM戦略が重要とされるのは、商品やサービスを市場に投入する際の成功率を高めるためです。どれほど優れたプロダクトであっても、ターゲット顧客や販売方法が適切でなければ、市場で成果を出すことは難しくなります。

GTM戦略が特に重要になるのは、次のようなケースです。

● 新しい商品やサービスを市場に投入する場合
● 新しい顧客層に販売を広げる場合
● 既存プロダクトの販売方法を見直す場合

このような場面では、顧客ニーズや競合環境を踏まえて、GTM戦略を設計することが不可欠です。戦略を整理しておくことで、マーケティング施策や営業活動を一貫した方針で進められ、顧客へ価値を効率的に届けやすくなります。

GTM戦略を立てる前に整理したい4つの要素

GTM戦略を立てる前に、まずは戦略の土台となる要素を整理しておきましょう。押さえておきたい4つの要素を、次の表にまとめました。

要素概要
ターゲット市場・顧客どの市場の、どの顧客に商品やサービスを届けるのかを明確にする
企業規模や業界、顧客の課題などを整理し、戦略の方向性を定める
提供する価値
(バリュープロポジション)
顧客の課題に対し、自社のプロダクトがどのような価値を提供できるのかを定義する
競合との差別化ポイントや、顧客にとってのメリットを明確にする
マーケティングチャネルターゲット顧客に商品やサービスを認知してもらうための手段を決める
顧客との接点となるチャネルを設計する(コンテンツマーケティング、広告、ウェビナー、展示会など)
営業戦略リード獲得後、どのように商談化・受注につなげるかを設計する
営業プロセスや顧客との接触方法を整理する

これらの要素を整理することで、GTM戦略の全体像を把握しやすくなります。顧客・価値・チャネル・営業をそれぞれ個別に考えるのではなく、相互に関係づけながら設計することがGTM戦略のポイントです。

【8ステップ】GTM戦略の立て方

GTM戦略は、ターゲット顧客の理解からマーケティング、営業活動までを含めて、いくつかのステップに沿って設計します。

GTM戦略を立てるための基本的なステップは、次の8つです。

  1. ターゲット市場を定義する
  2. 顧客の課題を特定する
  3. 競合分析を行う
  4. キーメッセージを設計する
  5. バイヤージャーニーを設計する
  6. マーケティングチャネルを決める
  7. 営業戦略を設計する
  8. KPIを設定する

これらのステップを順番に整理することで、ターゲット顧客の理解からマーケティング施策、営業活動までを一貫した戦略として設計できるようになります。自社の状況に当てはめながら、GTM戦略の進め方をイメージしてみてください。

1.ターゲット市場を定義する

まずは、ターゲット市場と顧客を明確に定義します。企業が抱える課題は、業界や企業規模によって大きく異なります。そのため、どの顧客層に価値を提供するのかを明確にし、ターゲットとなる市場や顧客の特徴を整理しておきましょう。

例えば、BtoBサービスでターゲット顧客を定義する際に確認したい観点は、次のとおりです。

・業界(IT、製造、金融など)
・企業規模(従業員数、売上規模など)
・部門・役職(マーケティング担当者、営業責任者など)
・顧客が抱えている課題

このようにターゲット市場と顧客を具体的に定義することで、顧客のニーズに合った価値提案やマーケティング施策を設計しやすくなります。

2.顧客の課題を特定する

2つめのステップは、顧客がどのような課題を抱えているのかを特定することです。企業が商品やサービスを導入する背景には、必ず解決したい課題があります。

例えば、顧客の課題として挙げられるのは、次のようなものです。

・業務効率を改善したい
・売上を伸ばしたい
・コストを削減したい

こうした課題を理解するためには、顧客の声や市場データをもとに情報を集めることが欠かせません。具体的には、次のような方法があります。

・顧客インタビューやアンケート
・営業担当者からのヒアリング
・市場調査レポートの分析
・既存顧客のデータ分析

顧客の課題を特定することで、顧客がどのような価値を求めているのかが見えてきます。

3.競合分析を行う

3つめのステップは、同じ市場で競合となる企業やサービスを分析することです。競合の提供価値やサービス内容を把握しておくことで、自社の差別化ポイントを見つけやすくなります。

競合分析では、次のような観点で情報を整理しましょう。

・競合サービスの特徴や提供価値
・ターゲット顧客や市場ポジション
・価格や料金モデル
・マーケティング施策や販売方法

競合分析を行うことで、自社がどのポジションで市場に参入するのかが見え、次のステップの方向性が定められます。

4.キーメッセージを設計する

4つめのステップは、顧客へどのような価値を伝えるのかを整理し、キーメッセージを設計することです。キーメッセージとは、自社のプロダクトが顧客の課題をどのように解決できるのかを端的に伝えるメッセージのことです。

キーメッセージでは、顧客の課題と自社の提供価値を結びつけながら、「なぜこのサービスを選ぶべきなのか」をわかりやすく示す必要があります。

キーメッセージを設計する際には、次のようなポイントを整理しておきましょう。

・どの顧客の課題を解決するサービスなのか
・競合と比べてどのような強みがあるのか
・導入することでどのような成果が期待できるのか

例えば、BtoBサービスの場合、「営業効率を改善するツール」といった抽象的なメッセージよりも、「顧客の購買意欲を示すデータを活用し、営業活動にかかる時間を30%削減することを目指す」といった具体的な価値を示したほうが、顧客に伝わりやすくなります。

5.バイヤージャーニーを設計する

5つめのステップは、顧客が商品やサービスを知り、比較検討を経て導入を決めるまでの流れを整理することです。この流れは「バイヤージャーニー」と呼ばれます。

顧客は、商品やサービスをすぐに購入するわけではありません。情報収集や比較検討を行いながら、段階的に意思決定を進めていきます。そのため、GTM戦略では顧客がどのようなステップで意思決定を行うのかを理解し、それぞれの段階に合わせた情報を提供することが大切です。

一般的に、バイヤージャーニーは次のような段階に分けて整理されます。

認知:課題に気付き、情報収集を始める
検討:複数の解決策やサービスを比較する
決定:導入するサービスを選択する

顧客の意思決定プロセスを整理することで、各段階に合わせたマーケティング施策や営業アプローチを設計しやすくなります。

6.マーケティングチャネルを決める

6つめのステップは、ターゲット顧客にどのような手段でアプローチするのかを決めることです。ターゲット顧客がどのような方法で情報収集をしているのかを理解し、その行動に合わせて適切なチャネルを選びましょう。

例えば、BtoB領域では次のようなチャネルがよく活用されます。

・コンテンツマーケティング(SEO記事、ホワイトペーパーなど)
・Web広告ウェビナー
・展示会やイベント

ターゲット顧客の行動に合わせてチャネルを設計することで、顧客との接点を増やし、リードを効率的に獲得しやすくなります。

7.営業戦略を設計する

7つめのステップは、獲得したリードをどのように商談や受注につなげるのかを整理し、営業戦略を設計することです。営業戦略を設計する際には、次のようなポイントを整理しましょう。

・インサイドセールスとフィールドセールスの役割分担
・リードへのアプローチ方法
・商談化の基準
・受注までの営業プロセス

営業戦略を明確にすることで、リードのフォロー方法や営業活動の流れを整理でき、効率的に商談へとつなげ、受注につなげやすくなります。

なお、営業組織の分業モデルとして知られる「The Model」については、下記の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:GTMとThe Modelの違い──市場を攻略する「設計図」と組織を動かす「型」の関係性とは?

8.KPIを設定する

最後に、戦略がどの程度成果につながっているのかを測定するためのKPI(重要業績評価指標)を設定します。KPIが明確になっていると、戦略の進捗や成果を客観的に把握できます。また、数値をもとに課題を特定し、戦略の改善につなげることも可能です。

例えば、リードは獲得できているものの商談化率が低い場合、営業プロセスやターゲット顧客の設定に問題がある可能性が考えられます。このように、仮説を立てながら改善していくことが大切です。

KPIを活用することで、GTM戦略の成果を定期的に評価しながら、戦略の精度を高めていきましょう。

押さえておきたい!GTM戦略で確認すべき主な指標(KPI)

GTM戦略を実行する際は、KPIを設定し、マーケティングや営業の活動がどの程度成果につながっているのかを確認します。KPIを把握することで、戦略の進捗を客観的に評価でき、課題の発見や改善につながります。

下記は、GTM戦略でよく活用される代表的な指標です。

指標のカテゴリ主な指標
市場浸透を測る指標市場シェア
新規顧客数
顧客獲得率
売上・収益に関する指標売上高
ARPU(顧客単価)
LTV(顧客生涯価値)
マーケティング成果の指標リード数
MQL(Marketing Qualified Lead)数
コンバージョン率
営業活動の指標商談化率
受注率
セールスサイクル

これらの指標を定期的に確認することで、GTM戦略がどの程度成果につながっているのかを把握できます。

もし想定した成果が出ていない場合は、ターゲット顧客の設定やマーケティング施策、営業プロセスなどを見直しましょう。顧客がどのような行動を取っているのかをデータから読み取り、改善につなげていくことも大切です。

なお、ログリー株式会社では、自社サイトの行動データを連携するだけで、AIが顧客ニーズと次の一手を言語化し、リード獲得から商談化までの分析・施策・改善を一気通貫で実行するBtoBマーケティングエージェント『ウルテク(URUTEQ)』を提供しています。サイト上の顧客行動を起点に、顧客が何に関心を持っているのか、次にどのアクションを取るべきかを把握しながらマーケティング施策を進められる点が特長です。「顧客行動データをどのようにマーケティングや営業に活かせるのか」「インテントデータを活用したBtoBマーケティングの具体的な取り組みを知りたい」という方は、無料でダウンロードできるサービス資料もぜひご覧ください。

GTM戦略で失敗しないための3つのポイント

GTM戦略を進める際には、3つのポイントを押さえておくと、戦略がうまく機能しないといった失敗を防ぎやすくなります。

押さえておくべきポイントは、次のとおりです。

1. ターゲット顧客を明確にする
ターゲット顧客を明確にし、その顧客がどのような課題やニーズを持っているのかを整理する

2. 顧客ニーズを正しく理解する
顧客がどのような課題を抱えているのかを具体的に把握する

3. マーケティングと営業を連携させる
マーケティングと営業が連携し、部門ごとに活動が分断されないようにする

これらのポイントを意識することで、ターゲット顧客に合った価値提案を行いやすくなり、GTM戦略をより効果的に進められるようになります。

GTM戦略を理解して市場投入の成功率を高めよう

GTM戦略を効果的に進めるためには、ターゲット設定、価値提案、マーケティングチャネル選定、営業連携までを一貫して設計することが大切です。戦略を立てて終わりにするのではなく、実際の顧客行動やデータをもとにGTM戦略を改善し続け、市場投入の成功率を高めていきましょう。

なお、ログリー株式会社では、自社サイトの行動データを連携するだけで、AIが顧客ニーズと次の一手を言語化し、リード獲得から商談化までの分析・施策・改善を一気通貫で実行するBtoBマーケティングエージェント『ウルテク(URUTEQ)』を提供しています。サイト上の顧客行動データをもとに、GTM戦略を実行するうえで重要な「どの企業にアプローチすべきか」「どの施策を優先すべきか」といったマーケティングや営業の意思決定を支援できる点が特長です。GTM戦略の実行精度を高めたい方や、顧客行動データを活用したBtoBマーケティングの取り組みについて知りたい方は、無料でダウンロードできるサービス資料もぜひご覧ください。

GTMに関するよくある質問

Q1.GTM戦略とマーケティング戦略の違いは何ですか?

A:GTM戦略とマーケティング戦略の違いは、対象範囲です。GTM戦略は、「誰に・どのような価値を・どの方法で届けて販売するか」までを含めて設計する戦略で、製品やサービスを市場に投入するための全体戦略を指します。

一方、マーケティング戦略は、主に「顧客に知ってもらう方法」や「興味を持ってもらう方法」を考える取り組みで、GTM戦略の一部として位置づけられます。

Q2.GTM戦略はどのタイミングで検討すべきですか?

A:GTM戦略は、新しい製品やサービスを市場に投入する前に検討するのが一般的です。また、既存事業の販売戦略を見直したい場合にGTM戦略を整理するのも有効です。

Q3.GTM戦略は一度作れば終わりですか?

A:GTM戦略は、一度作って終わりではなく、継続的に見直しながら改善していきます。市場環境や顧客ニーズは、常に変化します。そのため、顧客の反応や行動データを参考に改善を重ね、GTM戦略の精度を高めて市場投入の成功率を上げていきましょう。

Q4.ターゲット顧客を絞りすぎると売上の機会を逃してしまいませんか?

A:ターゲット顧客を絞ったからといって、必ずしも売上の機会を失うわけではありません。むしろ、最初はターゲット顧客を絞ったほうが成果につながるケースも多くあります。限られたリソースの中で幅広い顧客にアプローチすると、マーケティングや営業の効果が分散してしまいます。まずは、特定の顧客層に集中して成果やノウハウを蓄積していきましょう。

著者紹介
井上翔太
ウルテク| URUTEQ 事業責任者 ---- 新卒で証券会社に入社し、BtoCのセールスを経験。その後、PR代理店にてBtoB・BtoC企業向けのデジタルマーケティングコンサルティングや新規営業を担当。ログリー株式会社入社後は、BtoBマーケティング向けSaaSの開発やマーケティング、セールスなどを行う。現在は、これまでの経験を活かし、BtoBマーケAIエージェント「アカウントインテリジェンスツール ウルテク」の事業責任者を務めている。

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