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「リード枯渇」を打破する3つのアプローチ|BtoB営業が今すぐ見直すべきターゲット戦略

BtoB営業において、従来の展示会や広告手法によるリード獲得は限界を迎え、多くの企業が「リード枯渇」に直面しています。本記事では、リードが不足する原因が手法の陳腐化ではなく「ターゲット戦略のズレ」にあることを紐解き、理想の顧客プロファイル(ICP)の再定義の重要性を解説します。さらに、潜在層の育成、既存顧客からのリファラル獲得、パートナーシップ構築という3つの具体的な打破アプローチを提示し、現場の懸念に答えながら持続可能な獲得基盤を作る方法をお伝えします。

はじめに

BtoBの営業やマーケティングに関わる多くの人が、今まさに直面している深刻な課題があります。それが「リード枯渇」という壁です。展示会に多額の予算を投じて出展しても名刺が集まらない、リスティング広告のクリック単価が高騰し続けて費用対効果が見合わない、テーマを変えてウェビナーを開催してもいつも同じような顔ぶれしか集客できない。こうした状況に焦りを感じ、打開策を見出せずにいる担当者は決して少なくありません。

昨日まで確かに成果を出していた施策が、まるで急に魔法が解けてしまったかのように機能しなくなる。これは自社の取り組みが一時的な不調に陥っているわけではなく、BtoB市場全体で起きている構造的な変化の表れです。これまでの延長線上で同じ施策を打ち続けても、いずれ完全な限界がやってきます。

リードが取れないからといって、手当たり次第に新しいツールを導入したり、広告予算を無理に引き上げたりするのは得策ではありません。今見直すべきは、小手先のテクニックや手法ではなく、自社が本来誰に向き合うべきかという「ターゲット戦略」そのものです。本記事では、リード枯渇の背景にある原因を深掘りし、根本から状況を打破するための具体的なアプローチについて詳しく考察していきます。

なぜ今、BtoB営業でリード枯渇が起きているのか

これまで順調だったリード獲得が立ち行かなくなる背景には、買い手側の行動変化と、売り手側のマーケティング競争の激化という二つの要因が複雑に絡み合っています。

かつては、企業の課題を解決するための製品やサービスの情報を手に入れる手段が限られていました。そのため、企業側からテレアポやダイレクトメールでアプローチをかければ、情報収集の一環として話を聞いてもらえる余地が多分に残されていました。しかし、今のビジネス環境は大きく異なります。買い手は自ら検索エンジンを駆使し、機能の比較サイトを読み込み、SNSでのリアルな評判を確かめ、企業の担当者と直接接触する前に、すでに購買意思決定の大部分を終えています。企業側からの一方的な、あるいは押し付けがましいアプローチは警戒され、本当に自分たちの業務課題を深く理解し、解決に導いてくれる専門家としての有益な情報発信だけが選ばれるようになっています。

さらに、デジタルマーケティング手法が広く一般化したことにより、競合他社も全く同じようなチャネルで、同じようなメッセージを使ってリード獲得に奔走しています。限られたターゲット層という同じ池に対して、大量の企業が同じような釣り糸を垂らしている状態です。魚の数は急激に増えるわけではないのに、釣り人だけが増え、餌の質も似たり寄ったりになっていれば、釣れなくなるのは当然の帰結と言えます。

この状況に直面したとき、それを単なる「マーケティング手法の陳腐化」と捉えるか、それとも「アプローチすべきターゲットの枯渇」と捉えるかで、企業が打つべき次の一手は大きく変わってきます。多くの企業は手法の改善、たとえば広告クリエイティブの変更や新しいMAツールの導入などに走りがちですが、本当に向き合い、時間をかけて見直すべきなのはターゲットの再定義なのです。

多くの企業が陥るリード獲得の失敗談

ここで、市場で非常によく見られる一つのケースを紹介したいと思います。ある急成長中のSaaS企業での出来事です。

彼らは事業計画に基づき、毎月のリード獲得目標を前月比120パーセントという非常に高い水準で設定していました。マーケティング部門はこの厳しい目標を達成するために、ターゲット層の条件を少しずつ広げていきました。本来のターゲットではない層にも興味を持ってもらうため、最新のビジネストレンドをテーマにした大規模なウェビナーを連発したり、製品資料のダウンロードにインセンティブを付けたりするキャンペーンを展開したのです。

結果として、その月のリード獲得数は見事に目標を達成し、過去最高を記録しました。マーケティング部門は歓喜し、大いに沸き立ちましたが、それを受け取ったインサイドセールスや営業部門からは悲鳴が上がりました。渡されたリストに電話をかけてヒアリングをしてみると、単なる情報収集目的の学生や、企業規模が小さすぎて全く導入見込みのない企業、自社の課題すら認識していない担当者ばかりだったからです。

営業担当者は確度の低いリードへの無駄な架電に多くの時間を奪われ、本来であればじっくりと時間をかけて注力すべき有望な見込み顧客へのフォローが手薄になってしまいました。最終的に、リード数が過去最高だったにもかかわらず、その月の受注数は過去最低を記録し、マーケティング部門と営業部門の間に「使えないリストばかり渡してくる」「せっかく集めたリードを営業がクロージングできない」という深い溝と不信感が生まれてしまいました。

この失敗から得られる教訓は明確です。目先の数字や獲得件数を追うあまりにターゲットの基準を緩めると、リード獲得のプロセスそのものが形骸化し、組織全体をひどく疲弊させてしまうということです。リードが枯渇気味だと感じたとき、網の目を無理やり細かくして小魚まで一網打尽にしようとする焼き畑的なアプローチは、典型的な悪手と言わざるを得ません。

リード枯渇を根本から打破するターゲット戦略の見直し

先ほどのSaaS企業の失敗談からもわかるように、リードが足りないからといって闇雲にパイを広げるのは非常に危険な行為です。むしろ、リードが枯渇気味で苦しいときこそ、自社にとって本当に価値のある顧客は誰なのか、自社の強みが最も活きる相手はどこなのかを研ぎ澄ます必要があります。

ここで重要になるのが、ICP、つまり理想の顧客プロファイル(Ideal Customer Profile)の再定義です。マーケティングの世界でよく使われるペルソナ設定が、担当者の役職や年齢、日々の悩みなどを個人レベルで具体化するものだとすれば、ICPは企業レベルでの条件定義を指します。

業種や従業員規模、売上高といった表面的な属性情報はもちろんのこと、現在利用しているシステム環境、企業の成長フェーズや抱えている組織課題、直面しているであろう法規制の変化など、自社の製品やサービスが最も刺さる、あるいは自社が最も高い価値を提供できる企業の条件を深く言語化していきます。

ICPを明確にすることで、同時に「追いかけるべきではない企業」もはっきりと決まります。ターゲットをあえて絞り込むことは、一見するとリードの母数をさらに減らしてしまうように思え、現場には恐怖感が伴うかもしれません。しかし、結果的には獲得したリードの商談化率や受注率を劇的に高め、営業活動全体の生産性を大きく向上させることにつながります。このICPの解像度をどこまで高め、社内で共通認識を持てるかが、枯渇状況を打破する第一歩となります。

リード枯渇を打破する3つのアプローチ

再定義したICPに基づくターゲット戦略を軸として、具体的にどのようにリード枯渇を打破していくのか。ここからは実践的な3つのアプローチを解説します。

アプローチ1:潜在層への継続的な価値提供と育成

一つ目のアプローチは、今すぐ製品を買ってくれる顕在層だけを追いかけるのをやめ、その手前にいる潜在層との接点をいち早く持ち、時間をかけて育成していくことです。いわゆるデマンドジェネレーションやリードナーチャリングと呼ばれる領域の施策です。

リードが枯渇していると感じる企業の多くは、すぐに商談につながる、検索意図の明確な顕在リードだけを求めています。しかし、先ほども触れたように、顕在層はすでに競合他社との間で激しい奪い合いになっており、そこだけで勝負し続けるのはリソースの消耗戦になります。

そこで視点を少しずらし、まだ具体的な導入検討や比較には至っていないものの、自社のICPに合致する企業に対して、彼らが日常的に抱えている業務課題を解決するための有益な情報を提供し続けます。

たとえば、業界の最新動向や法改正への対応をまとめたホワイトペーパー、実務ですぐに使えるExcelのテンプレート、外部の専門家を招いたノウハウ提供型の勉強会などです。最初は自社の製品やサービスの売り込みを一切せず、純粋に役立つ情報源、信頼できる専門家としてのポジションを確立することに徹します。相手からの信頼残高を少しずつ蓄積し、いざ彼らが本格的に課題解決に向けて動き出し、システム導入などを検討し始めたときに、真っ先に相談相手として声をかけられる存在になることを目指します。時間はかかりますが、最も着実で、中長期的なリードの安定供給につながる王道のアプローチです。

アプローチ2:既存顧客の深耕とリファラル獲得

二つ目のアプローチは、すでに自社の製品やサービスを導入してくれている既存顧客に改めて目を向けることです。マーケティングの定説として、新規顧客の獲得コストは既存顧客の維持コストの何倍もかかると言われています。リード枯渇に悩む企業ほど、外へ外へと新規獲得のチャネルばかりを探しがちですが、実は自分たちの足元に大きな可能性が眠っていることがよくあります。

まずはカスタマーサクセスの取り組みを通じて、既存顧客が自社製品を使って確かな成果を出し、業務改善を実現できるよう徹底的に支援します。そして、十分な成果を出して満足度が高まった顧客に対して、別の事業部や子会社・関連会社への横展開を提案したり、同じ業界で似たような課題に悩んでいる他企業を紹介してもらったりする仕組みを戦略的に作ります。

リファラル(紹介)によって獲得できたリードは、紹介元の企業からの担保があるため、最初から一定の信頼関係が構築されています。さらに、類は友を呼ぶという言葉の通り、自社の優良顧客からの紹介先は、自社のICPに近い企業である確率が非常に高いという特徴があります。そのため、通常のマーケティング施策で獲得したリードと比べて、受注への転換率が極めて高くなります。既存顧客を単なる収益源として維持するのではなく、共に新たなビジネスを創出するパートナーとして位置づける重要な戦略です。

アプローチ3:パートナーシップとアライアンスの構築

三つ目のアプローチは、自社単独でのマーケティング活動やリード獲得に限界を感じたなら、他社の力を借りて面を広げるという選択肢です。自社とまったく同じターゲット層(ICP)を抱えているが、提供している製品やサービスが競合しない企業を見つけ出し、互いにメリットのある協業関係を築きます。

最もはじめやすく効果的な例は、共催ウェビナーの実施です。特定のテーマについて、両社の専門知見を持ち寄ってセミナーを企画し、お互いの顧客リストやメルマガ読者に向けて案内を送ります。これにより、自社のリストだけでは決してリーチできなかった新しい層に対して、パートナー企業の信頼を借りながら自然な形でアプローチすることができます。さらに関係性が深まれば、互いの製品をAPIなどで連携させたソリューションを共同で開発し、一つのパッケージとして販売していくといった強力なアライアンスにも発展し得ます。

このアプローチを成功させる最大の秘訣は、自社がいかにリードを獲得するかという利益だけでなく、パートナー企業にとっても明確なメリットがあり、かつ参加する顧客にとっても価値がある「三方良し」の座組みを丁寧に設計することです。互いのリソースと強みを持ち寄ることで、一社では作れない大きな価値を顧客に提供できれば、自然と質の高いリードが集まる仕組みが完成します。

現場からの反論と懸念に答える

ここまで、ターゲット戦略を再定義し、3つの新しいアプローチに取り組むことの重要性を述べてきました。しかし、実際にこれらの戦略を組織に導入し、現場を動かそうとすると、さまざまな反論や懸念の声が上がるのが常です。新しい取り組みには摩擦がつきものです。ここでは、現場からよく上がる3つの懸念を取り上げ、それらとどう向き合い、どのように乗り越えていくべきかを考察します。

懸念1:ターゲットを絞り込むと、余計にリードの数が減って目標未達になるのでは?

これは、日々のKPI達成に追われているマーケティング部門から最も頻繁に上がる、非常にリアルな懸念です。リードの獲得件数そのものが絶対的な評価指標になっている場合、ターゲットを絞って母数を自ら減らすことは、現場にとって恐怖以外の何物でもありません。

たしかに、ICPを厳密に定義し、それに合致しない層を追わないと決めれば、一時的に名目上のリード獲得数は減少するでしょう。しかし、ここで経営層も含めて問い直すべきは、「そもそも何のためにリードを集めているのか」という根本的な目的です。営業部門に渡しても一向に商談化しないリードを100件かき集めるのと、高い確率で受注と継続利用につながる優良なリードを10件集めるのとでは、最終的な事業の成長に貢献するのは間違いなく後者です。

ターゲットを絞ることは、可能性を捨てることではなく、本当に注力すべき場所に限られたリソースを集中させる高度な決断です。とはいえ、昨日まで数を追っていた組織に対し、急にKPIの指標を根本から変えるのは現場の大きな混乱を招きます。移行期においては、全体のリード総数という指標は残しつつも、それとは別に「ICP合致リードの獲得数」や「マーケティング経由の商談化率」といった質を測る指標をサブKPIとして新たに設定し、数か月から半年かけて徐々に評価の比重を量から質へと移していくような、段階的な落としどころを探るのが現実的です。

懸念2:潜在層の育成(ナーチャリング)なんて時間がかかりすぎて、今期の売上に間に合わない

これは営業部門の責任者や、短期的な業績を重視する経営層からよく言われる厳しい指摘です。四半期ごとの売上目標達成に日々追われている中で、半年後や1年後にようやく実を結ぶかもしれない施策に、今コストや人員をかけられないという切実な事情はよくわかります。

指摘の通り、コンテンツマーケティングやナーチャリング施策は、明日明後日の売上を劇的に作る魔法の杖ではありません。即効性を強く求めるのであれば、短期的なキャンペーン企画や、リストに対するアウトバウンドのコールなどを並行して走らせる必要があります。

しかし、短期的な刈り取り施策だけを永遠に繰り返していると、いつまで経っても自転車操業から抜け出せず、やがてリストが枯渇して現在のような苦しい状況に逆戻りしてしまいます。重要なのは、短期施策と中長期施策のバランスをどう取るかです。たとえば、マーケティング予算とリソースの7割は今期の売上を作るための直近の施策に充てつつ、残りの3割は来期以降の安定的な基盤を作るための育成施策に投資する。このように、時間軸を明確に分けたポートフォリオを組むことが求められます。今期の数字を泥臭く追いかけながら、同時に未来のための種まきを止めない。この両輪を回す組織としての覚悟が必要です。

懸念3:新しいアプローチや協業の仕組みを、忙しい営業現場が受け入れてくれない

既存顧客へリファラル(紹介)のお願いを頼んだり、パートナー企業との連携スキームを構築しようとしても、日々の提案活動やクロージングに追われる営業担当者がなかなか協力してくれないというのも、非常によくある壁です。

現場の人間が新しい動きに対して消極的になる最大の理由は、それが自分たちの個人の目標達成にどう直結するのか、メリットが腹落ちしていないからです。経営層やマーケティング部門から上意下達で「今日からこの取り組みをやってください」と新しい施策を押し付けるだけでは、現場にとってはただのやらされ仕事や業務増になり、結果は絶対に出ません。

この懸念への現実的な回答としては、まずは小さくテストして、社内に明確な成功事例を作ることです。新しい取り組みに対して理解のある一部の優秀な営業担当者や、特定の小さなチームだけを巻き込み、実際にリファラルや共催ウェビナー経由のリードからスムーズに受注につながったという事実を作ります。その成功体験を、社内の会議などで当事者の口から共有してもらうことで、「あのやり方は自分たちの数字をラクに伸ばすために有効らしい」という認識を少しずつ広げていく。これが、一見遠回りに見えて最も確実で摩擦の少ない浸透方法となります。

まとめと次のステップへ

BtoBマーケティングや営業活動において「リード枯渇」という課題に直面することは、決して担当者の能力不足ではありません。それは、従来のやり方が今の市場環境や買い手の購買行動にもはや通用しなくなったという、市場からの強烈なサインです。このサインを無視して、同じやり方をより強い力と予算で無理に押し進めようとすれば、組織は疲弊し、目指す成果はますます遠ざかってしまいます。

今、企業に求められているのは、一度立ち止まって自社のターゲット戦略を根底から見直す勇気です。自社が本当に高い価値を提供でき、長く付き合っていけるICP(理想の顧客プロファイル)はどこなのか。彼らは今、どのような業務課題を抱え、どのような情報を切実に求めているのか。その問いに対する答えを社内で議論し見つけ出すことがすべての出発点です。

その上で、顕在層の奪い合いから抜け出し、潜在層に対する継続的な価値提供と育成を行うこと。新規開拓だけでなく、既存顧客との深い関係性を活かしたリファラル獲得に注力すること。そして、自社単独の限界を突破するためにパートナー企業とのアライアンスを構築すること。これら3つのアプローチを自社の状況に合わせて組み合わせていくことが、枯渇状況を打破し、中長期的に持続可能なリード獲得の仕組みを構築する確かな道筋となります。

状況を好転させるためには、現状のマーケティングおよび営業プロセスのどこに根本的なボトルネックがあるのかを客観的に診断することが最初のステップになります。自社のターゲット定義が現状の市場に即して適切か、現在のアプローチ手法が定めたICPに本当に合致しているかを確認するためのワークシートや自己診断ツールなどを活用するのも一つの手です。まずは一度、自社のターゲット戦略の現状を丁寧に棚卸しし、持続可能な成長に向けた次の一手を考えるためのヒントとして、本記事の内容をぜひ現場の議論にお役立てください。

FAQ

Q1. リード枯渇のサインとは具体的にどのようなものですか?

A1. これまでと同じ広告予算を投じているのに獲得単価(CPA)が急激に上がり続けている、ウェビナーを開催しても新規の参加者が減り既存リストからの参加ばかりになる、営業から「最近のリードは質が悪くてアポが取れない」というクレームが急増する、といった事象が同時に起こり始めたら、それは市場におけるターゲット枯渇の明確なサインです。

Q2. ICP(理想の顧客プロファイル)とペルソナの違いは何ですか?

A2. ペルソナは「マーケティング担当のAさん、35歳、業務効率化に悩んでいる」といった個人の担当者レベルの具体的な人物像を指します。一方、ICPは「従業員数500名以上の製造業で、過去3年以内に特定のシステムを導入しており、現在DX推進部門を立ち上げたばかりの企業」といった、自社が最も価値を提供できる企業レベルの条件を定義したものです。BtoBではまずICPを定め、その後にペルソナを設定する順番が基本となります。

Q3. コンテンツ発信などの潜在層向け施策を始めてもすぐにリードが増えません。どれくらい続けるべきですか?

A3. 商材の単価や検討期間の長さにもよりますが、BtoBにおける潜在層向けのコンテンツ施策(ブログ記事のSEOやホワイトペーパーなど)が目に見える成果として数字に表れ始めるまでには、一般的に半年から1年程度の期間が必要です。即効性はないため、経営層と事前に時間軸の合意形成をしておくことが非常に重要です。

Q4. 既存顧客にリファラル(紹介)をお願いする最適なタイミングはいつですか?

A4. 顧客が自社のサービスを利用して明確な成功体験(コスト削減や売上向上など)を得た直後や、定期的なレビューミーティング(QBRなど)で高い満足度を確認できたタイミングが最適です。また、自社のサービスを契約更新してくれた直後も、サービスへの信頼が高まっているため、紹介を依頼しやすいタイミングと言えます。

Q5. パートナー企業を探す際の基準や注意点はありますか?

A5. ターゲット層(ICP)が完全に一致しているが、提供している製品・サービスが直接競合しない関係性であることが絶対条件です。たとえば、MAツールを提供している企業と、SFA(営業支援)ツールを提供している企業などは良いパートナーになり得ます。注意点としては、一方だけが送客して搾取される関係にならないよう、両社でリードを相互に共有できる対等なメリットを設計することです。

Q6. 営業部門の評価において、リードの「質」と「量」のどちらを優先して評価するべきですか?

A6. 最終的な事業成長を考えるのであれば、間違いなく「質(受注につながるか)」を優先すべきです。量を追うKPIだけを設定すると、現場は質を犠牲にしてでも数字を作ろうとします。過渡期においては、MQL(マーケティングが有望と判断したリード)の数や、商談化率などを評価指標に組み込み、質を担保する仕組みを作ることが推奨されます。

Q7. 営業とマーケティングの連携がうまくいきません。どうすればよいですか?

A7. 両部門が追っている目標(KPI)が分断されていることが最大の原因です。マーケティングが「リード獲得数」だけを追い、営業が「受注金額」だけを追っていると必ず対立します。「有効商談の創出数」など、両部門が共通して追うべき指標を設定し、定期的にリードの質に対するフィードバックを共有するミーティング(定例会)を設けることから始めてください。

著者紹介
井上翔太
ウルテク| URUTEQ 事業責任者 ---- 新卒で証券会社に入社し、BtoCのセールスを経験。その後、PR代理店にてBtoB・BtoC企業向けのデジタルマーケティングコンサルティングや新規営業を担当。ログリー株式会社入社後は、BtoBマーケティング向けSaaSの開発やマーケティング、セールスなどを行う。現在は、これまでの経験を活かし、BtoBマーケAIエージェント「アカウントインテリジェンスツール ウルテク」の事業責任者を務めている。

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